みなさんは、眠っているときにどんな夢をみますか?
普段あまり夢を見ないという方も、
日中に印象的な事があった日や、何か深く悩み事が出来た時には、
なんだか不思議な夢をみたり、いや~な夢をみたりすることがあるかもしれません。
また、とってもハッピーな夢をみたけど、
朝起きたらなんだか眠った感じがしない、疲れが残ってるなぁという事もあるかもしれません。
そんな「夢」の不思議を、今回はほんの少しお伝えできたらなと思っています。
レム睡眠とノンレム睡眠
夢をみている状態のあたまの中の状態には、大きく分けて2種類の睡眠段階があります。
ひとつは「レム睡眠」。
これは筋肉が緩み、身体がほとんど動きません。
心拍数も変動し、眼球運動(まぶたを閉じた状態で、目が左右に動くこと)が行われており、この状態の時に鮮明な夢をみると言われています。
そしてもうひとつが「ノンレム睡眠」です。
ノンレム睡眠の状態のときは、寝返りなどある程度の活動があったり、
呼吸や心拍は少なくなります。
また、この状態のときは ほとんど夢を見ず、見ても不鮮明であることが多いです。
夢の役割
1.意識と無意識の境界線をはずす
わたしたちのこころは『意識』と『無意識』という異なる働きをする部分でできています。
意識とは、
- 目が覚めているときの状態
- 頭で考え、言葉で表現できる状態
- 自分でコントロールしている、出来ている状態
- 「~してはいけない」「~せねばならない」が強い状態
無意識とは
- ぼんやりしているとき、眠っているときの状態
- ことばにならない感覚がある状態
- 自分でコントロールしていない、出来ない部分
- 本音や本心がおさめられている場所
人は日中、自分でも知らないうちに、無意識の部分に「ふた」をしています。
そのふたが、眠っているときには意識の”おもし”がはずれるので、無意識が自由に動き出します。
それが「夢」としてあらわれると考えられています。
2.問題解決のヒントをくれる
夢はよく「夢占い」でなじみがある方も多いと思いますが、
心理学の分野では「何かに対する正解を見つける事よりも、可能性を探る傾向がある」
と考えられています。
ことばではいくら考えても行き詰ってしまうとき、夢の中で抽象的なイメージに変換されてあらわれることで、問題解決の糸口が見えるときがあります。
3.こころの傷を癒す効果
睡眠中は、起きているときの記憶が整理されています。
感情に伴った記憶も整理され、保存されています。
トラウマ治療に効果的と言われているEMDRという治療法がありますが、レム睡眠中に眼球運動を伴って過去のイヤな夢を見る事は、
このトラウマ治療のプロセスと似た作用があることがわかってきました。
また、日中や過去に受けた耐え難い傷つきを、夢として安全に見ることで、
意識下で一定の折り合いをつけられるようになることもあります。
反対に、意識下で「もう済んだこと」「納得して解決したこと」と思っていることも、
夢の中では誰かが泣いていたり、あるいは怒っていたり、「まだ向き合う必要があるよ」「本当はまだモヤモヤしているよ」と教えてくれる場合もあります。
*ちょこっと注意*
十分な睡眠がとれていないと、より強烈な夢を見てしまいます。
悪夢や、なんだか変で気持ち悪い夢などが増えた場合は、
睡眠の質が悪くなっているサインです。
そういったサインが現れた場合には、睡眠の質を改善させることを優先させましょう!
さいごに・・・
夢は、楽しい夢・幸せな夢・いやな夢・悪夢、それぞれに意味があり、
味わうことで気づきや内面の成長、癒し、また日常に彩りをもたらしてくれます。
決まった解釈があるわけではないので、
皆さんの見る夢を、どうぞ自由に楽しんでみてください。
今夜はどんな夢をみるのかな~